コードの押さえ方とまめ知識② Gコード

トイレットペーパーをやっと買えて一安心しています。

Funギタースクールです。

 

「コードの押さえ方とコツ」というタイトルを付けてましたが、改めて読むとコツはあんまり説明していないので、「押さえ方とまめ知識」に変更しました。

 

今回はGコードです。

コードブック等々を見ると、大抵Gコードはこう載ってますね。

ギターにおけるGコードの押さえ方(指板図)

Gコードの押さえ方①

 

手の筋繊維の結束が強いので、中指と薬指の間が開かず苦労した記憶が。

押さえられるようになるまでは、確か右手を使って無理やり開かせてました。

 

楽曲には大抵、「キー(key)」と呼ばれる調性がある、というのはご存じの方もいらっしゃると思いますが、キーがC(ピアノの白鍵、ドレミファソラシドで弾けるのがCです)の場合、Gコードはサビ前などの盛り上がる直前に使われることが多いので、弾けなかった頃は「よし、サビだ!」というところでGでミスってコケる、ということがよくありました。

 

そんなGコードですが、指板上では次のように音が鳴っています。

Gコードの指板図上での音名

 

Gというコードは「ソ・シ・レ」という構成で出来ています。

この押さえ方の場合、6弦から全部ジャラーンと鳴らすと、「ソシレソシソ~♪」です。

ソが3つもありますね。

 

「はは~ん、ということはつまり、「ソ」は全部弾かなくても良いって話にするつもりだな」

と思われた方、すみません違います。

 

実は2弦の3フレット上にも「レ」がありまして。

2弦の開放を弾く代わりに3フレットを弾いても良いのです。

Gコードの指板図上での音名2

 

私がGコードを弾く時によく使っている押さえ方は、こっちの方です。

Gコードの押さえ方2(指板図)

Gコードの押さえ方②

 

Gコードの押さえ方

Gコードの押さえ方(サイドアングル)

Gコードの押さえ方(ローアングル)

 

やってみると分かりますが、①と比べてこちらは割と押さえやすいのではないでしょうか?

しかも、シャラーン♪と透明感が増したように聞こえる感じがします。

 

今回、「シ」を減らして「レ」を増やしたわけですが、これを音楽的に説明しようとするなら、「ソ・シ・レ」で構成されているGコードの3度を減らして5度を増やした、と言えます。

ご存じない方は「え? 3度?? 5度???」となると思いますが、大丈夫です。

 

カレーで例えると、

ルート音のG(ソの音)がカレールーだとすれば、3度のシは肉・ジャガイモ・人参などの具、5度のレは水です。

味噌汁で例えるなら、

ソが味噌、シは豆腐・わかめなどの具、5度のレは水です。

 

そうです。

つまり、3度を減らすということは具を減らして、5度を増やすということは水を足すということなんです。

具が減って「食べ物」としてのがっつり感は薄れるけど、「カレー」「味噌汁」という汁物感は増した感じになるのです。

カレールーと水、味噌と水があるので、それぞれ成立はしているわけです。

 

「5度が水なら味が薄くなっちゃうじゃないか!!」とお怒りの方、大丈夫です。

5度は実は、ダシ汁ですから。(え?)

 

 

「おいおいちょっと待て。そもそもカレーは飲み物だろう。」という方、ご安心を。

そんな方のために、こんな押さえ方もあります。

Gコードの押さえ方3(指板図)

Gコードの押さえ方③

 

5弦を鳴らさず、ミュートしてしまいます。

つまり、3度のシを一つも鳴らさず、具無しカレー・具無し味噌汁にしてしまう、という方法です。

Gコードの指板図上での音名3

 

まあ、カレーは飲み物ってそういう意味じゃないと思いますが…。

 

これを6弦からジャラーンと鳴らすと、「ソレソレソ~♪」と鳴ります。

なんか透明でいい響きじゃありませんか?

歌いながら弾く場合も、まったく歌の邪魔をせずに綺麗に背景を彩ってくれます。

 

入っている具が初めから決まっているのではなく、ココイチのように自分の好きなトッピングでカレーを完成させるのとイメージが似ています。

弾き語りの場合、トッピングは自分の歌ですね。

 

Gコードの押さえ方(5弦ミュート)

あっソレソレ♪

 

5弦のミュートの仕方はこの写真のように中指の腹でミュートする方法と、空いた人差し指でミュートする方法と2種類あります。

どっちがいいですか?と聞かれたら、どっちもやっときましょう!と答えます。

理由はまた別の機会に。

 

 

改めて振り返ってみると、①の押さえ方は肉・ジャガイモ・人参がゴロゴロの「ザ・お母さんの手作りカレー」的なGコードですね。

鳴らしてみると確かに、「僕、Gコードなんですっ!!」という主張が強い印象です。

バーモントカレーのパッケージ的な感じです。

 

これはこれでたまに食べたいのですが、せっかく銀座の洋食屋が監修したビーフカレーや、トマトやスパイスが効いたバターチキンカレーみたいなのがいいなぁと思っているのに、レシピがゴロゴロカレーしか知らなければ、料理の可能性を狭めてしまいます。

 

それぞれの音の役割を知って、必要な音を効果的に選んで弾けるようになると、レシピにバリエーションが生まれます。

そうやってシチュエーションに合わせていろいろアレンジしながら自分の音楽を追求していけたら良いですよね。