【エレアコ】K.Yairi KYF-1のメンテナンス【ピエゾピックアップ】FISHMAN P.U. ヤイリ
もういくつ寝ると、楽器店のお正月バーゲンが始まります。
豊島区池袋のギター教室、Funギタースクールです。
そういえば昨年度から、毎年恒例だったIKEBEのお正月特大バーゲンが無くなりましたね。
毎年すっごい破格で売り出していたので、お正月のイケベの前は大行列でした。
かくいう私も並んだことがありますが、当日は入店制限をかけているのでなかなか中に入れず、寒い寒い。。
特に秋葉原のイケベはビルで日陰ということもあって、極寒でした。
池袋店でFenderのPrinceton Reverbを狙って、6番目くらいの高順位につけた3年前。
他にも目玉商品がたくさんあったので「これはイケる!!」と思って勝利インタビューの用意をしていたところ、私とほぼ同時に入店した1つ前のお客さんが
「Princeton Reverbで。」
と低い声で囁き、店員さんが
「ありがとうございます!!!」
と声高らかにお買い上げ宣言。
はい絶望。
リアルでorzでした。
K.Yairi KYF-1のメンテナンス
2020年の末に、音楽仲間の某ドラマーH氏からギターのメンテナンスのお仕事を頂戴しました。
当スクールでは、講師のギターいじり好きが高じすぎて、ギターのメンテナンスやリペアのご依頼もたまに頂きます。
お品は、日本のアコギ界の雄、K.YairiはKYF-1です。
かなり年季が入っています
お父様から譲り受けたというこのエレアコ。
サウンドホールが通常の〇のタイプではなくfホール、激渋の様相です。
1997年製
FISHMANの古いプリアンプ
プリアンプは無事で電源も入り、ガリもありませんでした。
電池は交換されていて、液漏れなどの腐食もありません。
ナットがほぼ外れた状態でした。
仕上げの時にちょん付けで軽く固定します。
まずはべっとり付いていた埃の除去。
古くなった埃がボディにくっついちゃってます。
ヘッドの方もひとまず埃を除去して、、
ペグを全て取り外しました。
ペグにも結構汚れというか、青錆のようなものが付いています。
こいつを磨いて、、
輝きを取り戻しました。
(ネジは全体が錆びすぎて断念しました。。)
指板、フレット、ボディも磨いてあげて(ボディは依頼人希望により艶を抑制)、
店頭展示の中古品よりも綺麗になったんじゃないかと思います。
こうして改めて見ると十分艶を与えてしまってますね。。
弦を張ってサウンドチェックしたものの…
弦高やネックの反り、ナットの高さなどをチェック&微調整して、やった、終わった!と思ってアンプにつなげてみたところ、問題が。
ノイズがひどいのです。
0:00~0:15がノイジー状態
シールドのアースを落とすとノイズが減るので、アースが落ちてないのかな?と思ってブリッジの弦穴を覗いてみたところ、特にアースに落とす加工はされておりません。
となるとピックアップ~プリアンプが怪しいわけですが、そういえばブリッジ下のピエゾピックアップがやや腐食気味だったのを思い出しました。
相談した某ギター職人F氏からも、ピックアップが怪しいんじゃないかとご回答。
ということで、一旦張った弦を外してブリッジ下のピックアップを取り外します。
このとおり低音弦側の金属箔が結構腐食というか、破れちゃってます。
これを綺麗にするには交換しかないのですが、物の代金だけでも結構高いので却下。
ネット界隈にはアルミを巻き直すという方法も存在するようなのですが、私にはクオリティを保てるような技術は無く。
とりあえず、こびり付いていた汚れの清掃のみとしました。
ノイズの原因として、ピックアップにかかる圧力差も一因と言われているので、ブリッジ溝の清掃と、ブリッジサドルの底面清掃も行いました。
溝の汚れを清掃
ブリッジを取り外して底面をよく見てみると、ややバリのような起伏が存在し、滑らかではありません。
こいつを耐水ペーパーで整形してあげました。
整形後。底面ツルツル
元に戻してアンプから音出ししてみると、ノイズがだいぶ小さくなりました。ほっ。。
0:16~メンテ後
完成後チェック
弾き心地チェック。
とても弾きやすく、心地よいアコースティックサウンドです。
弾きやすく、綺麗にもなって、H氏にも大変感激していただけました。
ギターが蘇った暁には、音楽理論・コード理論のレッスンも受けてくださるとのことで、嬉しい限りです。
Hさん、ご用命ありがとうございました!
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